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相続手続きの期限

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年8月24日

1 相続の手続きには期限がある場合があります

ご家族が亡くなると、市区町村役場、年金事務所、各種金融機関などで、相続の手続きを行うことになります。

これらの手続きの中には、期限が決められているものもあるため、注意が必要です。

遺産分割を行う際も、これらの期限を意識しなければならないことがあります。

2 死亡届などの提出

人が亡くなったという情報は、戸籍に反映させなければなりません。

そこで、人が亡くなった場合、死亡届を市区町村に提出する必要があります。

また、火葬埋葬許可証などを取得し、埋葬手続などを行う必要があります。

これらの手続きは、亡くなってから7日以内に行わなければなりません。

参考リンク:法務省・死亡届

もっとも、現在は葬儀会社が代行してくれるケースも増えています。

3 社会保険関係の手続き

亡くなった方が年金を受給していた場合、年金の支給を止めなければなりません。

また、健康保険も必要なくなるため、手続きが必要です。

このように、相続が発生した場合、各種社会保険制度の手続きを行わなければなりません。

社会保険関係の手続きの中には、亡くなってから14日以内に行わなければならないものもあるため、急ぐ必要があります。

4 相続放棄の期限

亡くなった方の財産が不要な場合や、財産よりも借金の方が多いような場合は、相続放棄を検討する必要があります。

相続放棄の期限は、相続の開始を知った時から3か月です。

非常に期間が短いため、相続発生後はすぐに借金の有無を調べる必要があります。

相続放棄をするかどうかは、プラスの財産とマイナスの財産の比較で決めることになります。

不動産があるかどうかを調べる場合は、心当たりがある市区町村の役場で調査をすることになります。

5 準確定申告の期限

亡くなった方に、不動産や株の収入があった場合などは、相続人が代わりに確定申告を行う必要があります。

このような確定申告を準確定申告と言います。

準確定申告の期限は亡くなってから4か月以内です。

亡くなった方が住んでいた地域を管轄する税務署で、準確定申告を行うことになります。

相続人の居住地を管轄する税務署で手続きするわけではないので、注意が必要です。

6 相続税申告の期限

遺産が一定額を超える場合、相続税が発生します。

相続税申告の期限は亡くなってから10か月以内です。

遺産分割との関係で注意すべきこととして、この10か月以内に遺産の分け方が決まっていないと、相続税を安くするための特例が使えない状態で、いったん相続税を納めなければならないということが挙げられます。

つまり、相続発生後はなるべく早く遺産の分け方を決め、相続税申告を行う必要があります。

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